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| ビンゴ式食事シート発案者ご紹介
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HATUE
NAITO 静岡県立大学短期大学部・[一般教育等]
管理栄養士 内藤初枝先生
一般教育「食生活と環境」・看護学科「臨床栄養学」
介護福祉専攻「家政学概論Uおよび家政学実習U:栄養・調理」担当
静岡県福祉サービス第三者評価委員
浜松医科大学糖尿病教育入院指導スタッフ
平成19年 度はままつ学びネットワーク委員 「介護食士指導員」
著書「居宅・グループホームにおける簡単・おいしい介護食
−基礎知識とレシピ200−」 |
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どんどん増え続けていく肥満児たち |
| 今、子どもたちをとりまく環境、とくに食をめぐる現状として真っ先に挙げられるのが、メタボリックシンドローム(肥満・高脂血症・高血糖・高血圧)の問題です。ファーストフード王国アメリカでは、すでに肥満の問題が深刻化していますが、日本でも肥満傾向の子どもは年々、増加する一方。小学生で肥満指導を必要とする子どもは、1学年に10%はいるでしょうか。日本はアメリカより10年遅れているといわれますが、このままではもっと早い段階で同じ状況になると危惧しています。 |
| 理屈を押しつけるだけでは、なかなか飲み込めない |
| では、子どもたちの意識はどうなのか。私自身、臨床栄養学や家政学概論など、学生たちに食生活に関する指導を行ってきましたが、以前はほとんどの学生が自分の食事内容さえ評価できずにいました。小学校、中学校と学校給食を食べながら、体にいい食品やバランスの取れた食べ方、つまり食育について体験してきたはずなのに、まるでピンとこない。教えてきた6つの基礎食品群にも結びついていかないんですよね。食事の摂り方の基本を難しくなく、子どもたちが理解するには理屈だけじゃダメ。目で見て、食のゆがみに気づかせられるようなツールって、いったい何だろうか。 |
| ビンゴゲームにひらめいて |
そう考えて最初に取り入れてみたのが、「おはじき」でした。1日に必要なエネルギー量をおはじきの数に換算し、さらに食品群によって色を分け、穀類は何色をいくつ、野菜は何色をいくつ、全部とれたらバランスよく食事できるね、と指導してみました。すると、それまでイメージすら掴めなかった学生たちが、次第に食事内容を判断できるようになったんです。色がきれいなことや遊び感覚が受け入れられたのでしょう。ただ、使っていくうちに持ち運びや取扱いに不便さも感じるようになり、そこで「これだ!」とひらめいたのが、ビンゴカードでした。
1日に摂取した食品群を、カードに穴をあけながら自分で抜き取っていく。これなら1枚のシートで、その日の食事の実態が一目瞭然。もちろんゲーム感覚もあって、子どもから大人まで楽しみながらチェックできるというわけです。 |
| 気づくことが、食を見直す第一歩 |
| 早速、ある中学で試してみたところ、やはり生徒たちは興味津々。嗜好品のチェックでは、シート1枚で足りない生徒も出てくるやらで、これには本人がいちばん驚いていました。しかもとるべき食品群の方は、ほとんど穴があいておらず、「お菓子を減らします!」と自分から宣言しました。こうした気づきも、このシートの大きな特長なんですね。小中学生の多くは、食事バランスを整えたい気持ちはあるようですが、どこに問題点があるのかわからない。それを気づかせる上で、まず大きな意味があると思います。 |
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| 他の誰でもない、主人公はわたし |
| 実は教材として開発したシートですが、現在、すでに大学病院で糖尿病患者の栄養指導にも応用されています。栄養指導というと耳の痛いことをいわれるばかりで、本気で食事制限しようという気になれないものですが、そこは子どもと同様。自分で穴をあけながら、自分自身の問題点に気づき、そして自分なりにどう改善するかを考える。このビンゴ式食事シートの、“私が主役”というサブタイトルも、そんな自主性を重んじる意味からつけたもの。肥満であったり、過食であったり、まずは自分の問題として捉えることでリバウンドなど、ストレスのない範囲で前向きな努力を続けられるでしょうから。 |
| 生きた食育をサポートするために |
また今回、各学校での指導にうまく取り入れていただけるよう、3種類のシートを
開発させていただきました。とりわけ厚生労働省・農林水産省の「食事バランスガイド(単位=つ)」用シートでは、「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5分類の摂取状況をひと目で把握できるほか、子どもたちが気をつけたい「嗜好品(おやつ、ジュース類)」や「食塩」のチェックも可能です。シート裏面に記載された「1日のエネルギー摂取基準量」を目安に、年齢や運動量など、身体状況に応じて個々の目標値を設定していただけますので、より実践的にご利用いただけるはず。
もちろん、1日の総摂取量ではなく、朝食と昼食をとった段階でチェックしておけば、夕食時、「どんな栄養が不足しているか」を子どもたちに考えさせるきっかけにもなるでしょう。また逆に、ごはんをよそう量をあらかじめ加減していただくこともできます。このシートから、食事を無駄にしない、そんな「食」を大切にする教育にも展開できるのではないでしょうか。 |
| 未来は、いまの延長線上にあるから
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私が期待しているのは、そんな広がりですよね。
子どもが学校で配られたシートを家に持ち帰ったことをきっかけに、家族がバランスのとれた食生活に関心を持つ。そしてシートを使って、みんなが健康になる。実は地元で評判のお惣菜屋さんにもお願いして、シートに対応できる栄養表示を導入いただけることになっています。今後はスーパーや外食産業にも働きかけたいと考えているところです。また妊婦さんへの栄養指導や高齢者の食事管理に、とさまざまなカタチでこのシートが導入される予定です。そんな大きな広がりの中で、みんなが健康になっていくとすれば、子どもたちもバランスよく食べることの大切さを実感できるでしょうし、それが「食」への感謝にもつながるんじゃないでしょうか。このシートは、「食生活のでこぼこを映す鏡」と学生には説明していますが、人は生まれてからずっと、ひとつの体と付き合っていかねばなりません。まずは今、現実をしっかり映すことから始めていただければと思います。 |
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