特別支援・福祉カタログ vol.4
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 もっとパラ陸上の裾野を広げたい。だれもが気軽に楽しくスポーツが始められるような環境ができ、そこからパラアスリートが生まれてくるのが理想と語る。そのアピールのためにも、あと1年あまりと迫った東京2020パラリンピックは大きな契機。ただ大西選手が代表の座をつかみ取るのは容易ではないチャレンジだ。ベテランの域に入ってもなお、記録を伸ばし続ける彼女にも大いにチャンスはあるが、T63クラスには前川選手や、兎澤朋美選手など20歳前後の若く伸び盛りのランナーが台頭してきた。 以前は一人で走って、いつも一番でした。ライバルがいなくて海外の大会に出場しないと競うことができませんでした。だから今は国内の試合も厳しくなりましたが、楽しいですしライバルができてある意味、幸せなんです。前川選手もそうですし、兎澤選手も最初に義足で一緒に走ったのは私。だから小さな頃から知っている彼女たちが活躍して記録が抜かれるのは、嫌ではなく実は嬉しいんです(笑)。追っかける立場というのも楽しいですね。 でもやっぱり東京2020パラリンピックには出たい。自国開催に出場できるチャンスはなかなか巡ってはこないので、出ることができたら、続けてきて良かったと言えると思います。色々な国のパラリンピックを見てきて、どの大会も強い自国の選手がいて盛り上がっていました。だから東京も盛り上げるには選手が強くないといけません。ライバルと争いながら私自身もメダルに絡めるような選手になっていきたいです。取材・文/スポーツライター・小崎仁久もっと強くなって、ライバルと共に東京2020パラリンピックを盛り上げる。Challenge新豊洲Brillia ランニングスタジアム

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